17歳の女子。中学生の頃からずっと腕がざらざらしていて、「サメ肌」だといわれます。治す方法はありますか?
A.サメ肌は、 病気ではなく肌質。保湿軟膏やピーリング治療といった対処療法があります。
肌の状態は、誰でも何歳でも気になるものです。二の腕や太ももの外側に、肌色か赤みがかった色で、毛穴にざらざら、ぷつぷつした盛り上がりがある場合があります。これをサメ肌と言ったりしますが、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)という症状で、多くの場合、左右対称にできるのが特徴です。
毛孔性苔癬は、角化の異常で、かゆみや痛みといった自覚症状はなく、病気というより肌質です。思春期に多く見られ、発症年齢は10代が50%と高く、2人に1人が「サメ肌」ということになります。
病気ではないのであまり気にする必要はありませんが、美容的な観点から気になる人がいて、半袖になる夏前にお母さんと一緒に来院する女子高校生が増えます。遺伝性があり、外来でも「そういえば、お母さんも若いころあったけど、今はもうないわ」という会話をよく耳にします。つまり、30~ 40代になると自然によくなるのです。
治療としては、サリチル酸ワセリン、ヒルドイド軟膏、尿素軟膏といった保湿や角質溶解作用のある軟膏を処方します。また、古い角質を除去する方法として、保険外治療ですが、ケミカルピーリングやレーザーピーリングなどもあります。しかし、あくまでも根治治療ではなく一時的なものですので、良く説明を聞いてから治療することが大切です。