5歳と1歳の子どもがいます。虫除けをしていてもよく虫に刺され、寝ている間などにひっかいてしまって膿んでしまうこともあります。どのように対処すればいいですか?
A.虫刺されだからと軽く考えず、痕を残さないように早めに受診しましょう。
虫刺されにもいくつか種類があり、刺した虫によって若干症状に違いがあります。共通する症状としては赤みを伴う発疹、かゆみといったものです。しかし、同じ虫に刺されても、人によって反応が異なります。体質によっては、毛虫の毛や蛾のりん粉にかぶれる人もいますし、アトピー性皮膚炎を基礎疾患に持っていると、虫刺されに強く反応しがちです。
かゆみや腫れが強く出て、注意が必要なのはブユ。ハエより小さい吸血性の虫で、ブヨ、ブトとも言います。きれいな水を好むため、都会ではあまりみかけませんが、夏の朝夕にキャンプ場や高原、渓流の近くやゴルフ場などで活動し、スネなどおもに脚部を刺します。刺されてすぐではなく、半日後くらいから腫れて、熱をもちます。大きく腫れてしまったら、かゆみ止めだけでは効果はあまり期待できません。症状が激しく出るようであれば、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
もっとも一般的な蚊でも、幼児は大人に比べて反応が強く現れる傾向があり、しこりを伴う赤みや、水ぶくれになることもあります。また、子どもの場合、汚れた手で引っかりたり、つぶしたりして、二次感染のとびひになる場合もありますので、まずはかゆみを抑えてあげることが大切です。
虫刺されの治療は、まずステロイド外用薬で、炎症とかゆみを抑えます。かゆみが強いようであれば、抗ヒスタミンの内服薬を併用します。どちらの薬も、子どもにも使用できます。
虫刺されは、皮膚にとっては大きなダメージ。虫刺されに弱い子どもやアトピー性疾患をもつ人はなおさらです。「ただの虫刺され」と軽く考えず、皮膚科などを受診してかゆみを抑え、悪化を食い止めましょう。早めに対応すれば、痕が残ることはありません。