まぶたのけいれんが1か月ほど治まりません。まばたきもうまくできず、常に目に違和感があるのがストレスです。単なる疲れ目ではないのでしょうか?
A.両目のまわりの筋肉が自分の意志とは関係なくけいれんするのは、「眼瞼(がんけん)けいれん」の可能性があります。
パソコンの使いすぎなど目を酷使したりすると、まぶたや目のまわりがピクピクすることはよくあります。しかし、いつまでも治らなかったり、症状の範囲が広がったりする場合、眼瞼けいれんの疑いがあります。
「眼瞼けいれん」は、両目のまわりの筋肉が勝手にけいれんして目が開けにくくなる病気で、50~ 70歳代の中高年の女性にとくに多くみられます。
おもな症状としては、けいれんのほかに、まぶしい、目をつぶっていたい、目が乾く、ごろごろする、目が無意識に閉じてしまう、まばたきが多い、みけんにシワがよる、など。症状が進行すると、急に目が閉じて手を使って開けなければならない場合も出てきて、人や物にぶつかる危険もありますので、早期の治療が必要です。
「眼瞼けいれん」の原因は、脳神経に支障が出て目の開閉機能がうまく働かなくなる場合と、目を開ける筋肉と閉じる筋肉の調節障害の場合があるとされています。どこに原因があるかは医療機関で検査をしないと分かりませんので、形成外科や脳神経外科、眼科を受診してください。また、初期の症状がドライアイと似ているため、ドライアイの治療を続けているのに改善しないという人は、セカンドオピニオンとして一度受診してみることをおすすめします。
治療にはボトックス療法といって、けいれんしているまぶたの筋肉に「A型ボツリヌス毒素製剤」を注射する方法があります。個人差がありますが、1回の注射の効果が持続するのは3~4か月とされています。保健適用の治療ですが、再投与が必要かどうかなど、医師と相談しながら治療をすすめましょう。