気がつけば、こめかみに、ホクロのように盛り上がったシミができていました。髪で隠しているのですが、やっぱり気になります。きれいに取れますか?
A.「老人性イボ」は、液体窒素や炭酸ガスレーザー、エルビウムヤグレーザーで治療できます。
盛り上がっているシミは脂漏性角化症、別名老人性イボといわれ、年齢を重ねるにつれ出てきます。老人性イボといっても早ければ20代にでき始めることもあり、こめかみだけでなく顔や頸、胴体部分などにできます。また、頸(くび)や腋(わき)にみられる細かい肌色の盛り上がりも皮膚の老化の一種で、スキンタグ(軟線維腫)といいます。人目に触れる部分にできたこれらを気にする女性は多いです。
治療方法はおもに2種類あります。ひとつはマイナス200℃の液体窒素で凍らせる方法で、2週間ほどでかさぶたになり脱落していきます。保険は適用されますが完全に取りきれなかったり、色素沈着が強く残りやすいのが難点です。
もうひとつ、美容的な観点で治療したいという方には、炭酸ガスレーザー、エルビウムヤグレーザーがあります。局所麻酔のクリームを塗布した後、老人性イボにレーザーを照射すると、その直後に老人性イボは取れており、浅いキズが残ります。その部分に1週間から10日ほど、化膿止めクリームを塗ります。お化粧は普段どおりにできます。赤みはしばらく残りますが、ビタミンCの外用薬(ビタミンC誘導体)と遮光でアフターケアをしながら、平均半年ぐらいで肌色に戻ります。
老人性イボは良性ですが、色や形が普通のイボやホクロと違うと感じたときは、悪性腫瘍の可能性もあります。