目じりにシミがあります。カバー用ファンデーションを塗って隠していますが、皮膚科の塗り薬はよく効くと聞きました。シミ用の化粧品と何がどう違うのですか。
A.美白化粧品には配合されていない成分が入っていたり、ビタミンCの濃度が濃かったりします。
シミは薄いうちに治療を始めるのが効果的です。シミの治療にはいろいろな方法がありますが、そのなかには、医師しか処方できない「トレチノイン」や、市販の化粧品に含まれる成分よりも濃度が高い「ハイドロキノン」やビタミンC誘導体、医療機関専売品の「シスペラ(システアミン)」や「ゼオスキン」などを使う外用治療があります。
「トレチノイン」は皮膚の角質を剥がして皮膚の再生を促す効果があります。初めの2週間ぐらいは角質がぽろぽろ剥けて、赤くなったり乾燥したりしますが、その後はつるっとした肌に生まれ変わります。つまり、皮膚のターンオーバーのサイクルを早くすることでシミを浮きあがらせる作用があります。このような作用があるためシワの治療にも有効です。
「ハイドロキノン」と「シスペラ(システアミン)」は美白作用が強く、メラニン色素の生成を抑える働きがあります。
また、「ハイドロキノン」と「トレチノイン(レチノール)」を併用し、シミ・肝斑・シワの治療に有効な「ゼオスキン」という化粧品を使う治療法もあります。
ビタミンC誘導体は、ニキビ・ニキビあとなど、スキンケアには欠かせない万能の美容成分です。今あるシミを薄くするだけでなく、お顔全体に使用することで次にできるシミを予防することができます。
なお、これらの外用治療は、3~4か月続けるとシミがとれる場合がほとんどですが、部位や個人差で1年ぐらいかかることもあります。完全にとれないときは、レーザー治療など他の治療に切り替えます。