子どもの腕にあざがあり、異所性蒙古斑といわれたのですが、薄くなるのを待っていてもいいのか、治療をしたほうがいいのか教えてください。
A.あざは乳幼児からの早期治療が有効。レーザー治療の専門医を受診し、就学前の治療をおすすめします。
あざは色によって、青いあざ、赤いあざ、茶色のあざなどがあり、青いあざには太田母斑、異所性蒙古斑などがあります。お尻の正中部に生まれつきある蒙古斑は自然に消えることが多いのですが、この場所以外にある「異所性蒙古斑」は濃さによっては大人になっても消えないことがあります。また、顔に出る「太田母斑」も消えません。このような青いあざには、Qスイッチルビーレーザー治療がとても有効です。
赤いあざには、生まれた時からある平らな単純性血管腫、生後数日してから発症し数か月で急速に隆起する苺状血管腫などがあります。「苺状血管腫」は自然消滅しても、ちりめん状のシワシワした皮膚になり、後で修正の手術が必要になることもあります。急速に大きくなる前にレーザー治療をするとよいでしょう。赤いあざ治療には、色素レーザーを使用し、3か月に1回程度の頻度で照射します。
茶色のあざ(扁平母斑)も、青いあざや赤いあざと同様に保険適用ですが、再発率が高いので、レーザー照射の前に、医師とよく相談することが重要です。
幼児期は、皮膚が薄くレーザーの効果が出やすく、体が小さいので照射面積が小さくて済みます。レーザー治療後の炎症後色素沈着症(茶色になってシミのようになる現象)が起きにくいといったメリットがあります。そのため、レーザー治療は乳児期から始めるのが効果的です。生後3か月ぐらいから治療を始めてお子さんが小学校に入学する前までに、完治、または薄くしてあげるのがよいでしょう。