ニキビぐらいで・・・なんて受診を後回しにしていましたが、市販の薬ではなかなかよくなりません。どんな治療法があるのか、教えてください。
A.ニキビは早い段階での治療が大事。外用薬やピーリング、内服治療、ビタミン誘導体などがあります。
毛穴のわきには皮脂腺という腺があり、そこから皮脂が分泌されて肌を潤しています。
ところが、不規則な生活や睡眠不足やストレスなどで皮膚のターンオーバー(新陳代謝)のサイクルが長くなったり、男性の髭そりや乾燥などで角質が荒れたりするなど様々な原因で毛穴の出口に角化の異常が起きると、皮脂が外に出られずたまってきます。その状態が白ニキビ(閉鎖面皰)や黒ニキビ(開放面皰)と呼ばれる「ニキビのこども」です。ニキビ菌は誰でも持っている菌で、たまった皮脂の中で増殖してきます。そして化膿すると赤ニキビになります。
治療は、赤ニキビになる前の白ニキビや黒ニキビの段階で治すことが重要です。白ニキビや黒ニキビに対する治療が、ディフェリンゲル外用、ベピオゲル外用、アゼライン酸外用、ケミカルピーリング(グリコール酸、サリチル酸)、ゼオスキン(トレチノインやレチノールを使った外用治療)などです。毛穴のつまりを取って角化の異常を治し、ニキビができない肌にする治療です。
赤くなったニキビに対しては抗生剤の外用薬(ダラシン、アクアチム、ゼビアックス)や抗生剤の内服薬を併用します。ディフェリンゲル外用の作用プラス殺菌作用のある外用薬がベピオゲル、ベピオゲルに抗生剤のダラシンの成分が入った外用薬がデュアック、ベピオゲルとディフェリンゲルの合剤がエピデュオゲル、などニキビの外用薬は多種あります。
また、レーザーフェイシャル(ジェントルレーズプロ)というレーザーを顔全体、または両頬全体に照射することで皮脂分泌を抑制させてニキビを改善させる方法もあります。
そのほか、ポテンツァ1ニードルチップ(ニードルRF)はニキビが出来ている部分に1か所ずつ針を挿入し、針先から高周波(RF)を集中。皮脂腺に直接熱を伝達させることで皮脂腺をピンポイントで破壊することが可能になりました。フォトフェイシャルはニキビとニキビあとの赤みが同時に治療できます。
ビタミンC誘導体(ICローション)は皮膚に浸透して純粋なビタミンCに変換されるため、ビタミンCを内服するより効果的です。抗ニキビ作用、毛穴縮小作用、活性酸素除去作用があり、ニキビができなくするばかりか、抗酸化作用、美白作用などがあるためニキビあともきれいになります。