傷跡にフラクショナルレーザー
2024年12月17日火曜日
カテゴリ:月別
医師の澤田です。傷跡に関するご相談を受けることがあります。
当院にはフラクショナルレーザーがあります。細かい点状のレーザーを皮膚に照射することで、目に見えない微細な穴を開け、皮膚組織の再生を促進し皮膚の凹凸が改善します。ニキビ跡、毛穴、傷跡、シワなどに効果があります。
今回は顔の傷跡がフラクショナルレーザーで跡を残さず治癒した症例をご紹介します。患者様はマラソン中に転倒し、救急で6針の縫合を受けましたが、傷跡が凹んでいたため当院を受診されました。
傷跡が残るかどうかは、傷の深さによって決まります。真皮の深い層(真皮網状層)まで達した場合、傷跡が残ることがあります。受傷直後はテーピングで傷を保護し経過をみていましたが、2ヶ月後からフラクショナルレーザーを開始しました。
フラクショナルレーザーを5回照射し、傷跡がまったくわからなくなるほど綺麗に治癒しています。
ただし、肥厚性瘢痕やケロイドのように皮膚が盛り上がって治癒した傷跡には、フラクショナルレーザーの適応はありません。こういった場合には別の治療(ステロイドのテープや注射)が必要です。また、ケガから何年も経過した古い傷跡(成熟瘢痕)には効果が乏しいことがあります。
このレーザーが適応かどうかはまずは医師の診察からになります。時間がたってしまった白い傷跡(成熟瘢痕)よりも、傷に赤みのあるうちの方が治療効果が高くなりますので早めにご相談いただけると嬉しいです。
♢フラクショナルレーザー傷跡5cm 5500円 (別途 麻酔代あり)