それってシミではなくアザかも!後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)について
2024年10月25日金曜日
カテゴリ:月別
医師の澤田です。
当院では秋のシミ取りトライアルで11月30日までに診察した方にシミ(老人性色素斑)1カ所のみ40%オフで治療させていただくキャンペーンを実施しています。
両頬のシミが気になりますとご相談を受けて診察をしてみると、シミではなく後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)というアザであることも多いです。別名、遅発性太田母斑様色素斑ともいいます。
このADMはメラニン色素がシミと違って真皮という深い所にあるため、シミよりもすこしくすみ(灰色)がかった色味で両頬に左右対称に数mm大くらいの色素斑が特徴的な分布を示します。
両頬だけでなく、目回り、鼻翼、こめかみ、額にも認めます。(もちろん頬だけの方もいらっしゃいます)
明かな原因はわかっていません。
当院ではピコレーザーで治療を行っています。11月30日までのシミ取りトライアルの適応になりませんが、保険治療の適応になります!
このADMは先ほど述べたように真皮という深い所にメラニン色素があるため、1回のレーザー治療ではとれず3~5回ほどレーザーを繰り返し行う必要があります。
保険の制度の決まり上、最低3ヶ月あけて次のレーザーができますが、レーザー後に炎症後色素沈着症が高頻度で出現するため美白外用剤(ハイドロキノン外用)を塗りながら改善したタイミングで次のレーザーを行います。
ADMは比較的綺麗にとれます。
患者様がシミとおっしゃるものには、肝斑やこのADM、時には老人性のイボ(脂漏性角化症)のことがあります。まずは気になっているシミが本当にシミ(老人性色素斑)でいいのか診察にきていただければと思います。