口唇ヘルペスに毎年かかります。再発しないためにはどんなことに気をつければいいですか?人にうつさないために気をつけることを教えてください
A.風邪やストレス、過労で免疫力が落ちたときや紫外線を多く浴びたときに再発しやすくなります。
単純ヘルペスウィルスによる感染症「ヘルペス」は、ウィルスの種類によって体のさまざまな部位に発症します。とくに唇や口の周りに発症するものを、口唇ヘルペスと呼んでいます。一度感染すると、再発を繰り返すことが多いのが特徴です。
口唇ヘルペスの初感染は、幼児期に済んでいることが多く、ウィルスが体内にいても、何の症状もなく気づかないケースがほとんどです。しかし、何らかの原因で免疫力が落ちると、神経節に潜伏していたウィルスが再活性化して症状を引き起こします。とくに風邪をひいて熱が出たときに再発しやすいため、「風邪の華」「熱の華」とも呼ばれています。そのほか、紫外線を過度に浴びたり、精神的ストレスや過労も、再発のきっかけになります。
口唇ヘルペスの症状は、最初は、口の周りがムズムズし、蚊に刺されたように赤く盛り上がってきます。1~3日で赤く腫れた上に小水疱ができ、ピリピリ、チクチクとした痛みを伴うようになります。その後、1週間から10日程度でかさぶたになって治ります。
水泡の中には多量のウィルスが入っているので、つぶれると、患部が広がったり、人にうつすことがあります。患部は絶対に触らないでください。マスクをするときは、擦れてつぶしてしまわないよう、ガーゼを当てた上からマスクをするといいでしょう。また発症後は、家族とタオルを別にし、互いの食器をみだりに触らないように注意してください。
治療には、抗ウィルス剤を処方します。症状が軽めなら塗り薬を、発症直後から症状が強ければ内服薬と併用して治療を進めます。口唇ヘルペスは、前兆があれば、早めに受診することが大切です。上手に付き合っていくように心がけましょう。